自分勝手なエンタメ日記

ドラマ・映画・役者さん・音楽に関する独り言

凶悪

2013年日本制作

『凶悪』

監督 白石和彌

出演 山田孝之 ピエール瀧 池脇千鶴

   リリーフランキー 等(敬称略)

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新潮のベストセラーノンフィクション『凶悪~ある死刑囚の告発』が原作。

『明朝』記者が死刑囚の余罪の話を立証し、先生と呼ばれる男の逮捕へ導く。

ヤクザと先生と呼ばれる不動産ブローカーが、老人ホームをまわらせて土地持ちの老人を探し、彼らを不審な死や失踪に追いやることで土地を転がす。生活に苦しむ家族から頼まれれば、借金を作った老父に保険金をかけて自殺したようにみせかけて殺し分け前をもらう。裏切った人間を殺す。狂気に満ちて、金という狂喜に満ちていた。

土地持ちの老人たちの死を油田と表現し、仲間割れを仕組む木村(先生)は狂気をさらに逸脱している。

記事にはならないと言われた死刑囚の曖昧な記憶を一つ一つ検証し、裏付けをとり、事件の核心に迫っていく記者の執念も何かに取りつかれているようだった。自身が認知症の母を抱え、介護している妻が苦しんでいることも知りながら取材に没頭する。もしかしたらそこに狂気が生まれているかもしれないのに......。

グロテスクな殺人のシーンが残虐極まりなくて、こりゃR15だわ......と納得。15歳を過ぎても我が子には見せたくない映画。

母をホームに入れ、妻の狂気を止めることができたことだけが救いだ。

狂気、狂喜、悪人は人の命を簡単に奪っておきながら自分が生きることに何故こんなに執着するんだろう?問題作と言われた所以がわかった気がする。